家(住宅)の設計でできる14のコストダウンの方法

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多くの場合、予算どおりには収まらない家(住宅)の設計の見積金額

家づくりにかかる情熱が大きければ大きいほど、良い家を作ることができるが、問題となるのは、最初に提示される見積金額と予算とのギャップ(差)だろう。

要望を盛り込めば盛り込むほど、または、良い建材や住宅設備を使用すれば使用するほど、家の建築費は上がっていき、見積金額が増え、予算オーバーにつながりやすいものだ。

もちろん予算オーバーでは、家が建たないため、何らかのコストダウンを求められるだろう。

そこで使えるアイデアについてここでは考えてみよう。

家(住宅)の設計でできる14のコストダウンの方法

1.床面積を抑える

家(住宅)の建築コストを抑えるために最も効果的なことは、床面積を抑えて、当初よりも家のサイズを小さくすることだ。

家のコストは、最も単純に説明すると、「床面積(坪数)× 坪単価 = 建物本体の価格」であり、つまりは、家の価格は、イコール床面積次第と言えるからだ。

床面積が余分に広すぎないか等について考えてみると良いだろう。

床面積が狭いと窮屈に感じられたり、暮らしにくかったりすると思う人も多いだろうが、都会では70m2に満たない家やマンションで快適に暮らす人も多いし、家相学的にも少し小さいぐらいの家の方が吉であったりもする。

床面積を抑えても、狭さを感じず、収納にも困らないような、そんな家づくりを目指してみても良いだろう。

2.間取りをシンプルな間取りにする

間取りを複雑にしたり、部屋数を多くすると工事に手間がかかるだけではなく、内装部材も多くかかり(例えば、ドアなどがコストアップになってしまう)、逆に間仕切りを少なめにしてオープンな間取りにすることでコスト削減にもつながるだろう。

家の形も間取りもシンプルな方が良いだろう。

3.シンプルな家の形にして張りや欠けなど凹凸をなくすこと

上記のように、間取りだけだはなく、家全体の形についても同様のことが言えるだろう。

家づくりのコストを抑えようと思うのであれば、基本は正方形や長方形の四角の箱型をベースとすると良いだろう。

間取り同様、箱型は、工事の手間を減らし、建材の使用量を抑える形だ。

それだけではない。地震にも強く、雨漏りなどの耐久性の面でも最も優れるのは箱型だ。

箱型はセンスがないと、平凡にデザインされてしまう場合もあるが、センスのある建築家が設計すればおしゃれに見せることも可能な形だ。

家づくりにかかるコストを抑えるのであれば、なるべくのこと箱型をベースに考えるべきだろう。

4.屋根にガルバリウム鋼板を使用すること

現在、一般的に屋根材に多く建材として使用されているのは、瓦や、スレートと呼ばれるセメントと繊維を混ぜて作られるものだ。

これら、瓦やスレートのグレードを下げて、安いものを選び、コストダウンを行うてもあるが、ガルバリウム鋼板を使用してコストダウンする手もあるだろう。

スレート等と比較して、ガルバリウム鋼板は、6割から7割程度にコストが抑えられる場合も多く、検討してみる価値はあるだろう。

ただし、屋根材は一定期間でメンテナンスが必要であるものなので、それについては、比較しておくべきだ。

また、ガルバリウム鋼板は、瓦やスレートと比較して、遮音性や断熱性能に劣る建材であるため、しっかりとメリットデメリットを検討した上で、ガルバリウム鋼板を使用する必要があるだろう。

5.外壁材をより安いものに変更すること

現在、よく使用されている外壁材はというと、価格の面からサイディングが一般的だろう。

また、それらに加えて、増えてきているのがガルバリウム鋼板だ。

安いサイディングと比較するとガルバリウム鋼板の方が高いが、高価なサイディングを検討しているような場合であれば、ガルバリウム鋼板の方がコストが下がるはずだ。

または、同じくサイディングを使用する場合であっても、より価格の安いサイディングを選ぶことも1つの手だろう。

6.無垢材を使用する代わりに突板合板(天然木化粧合板)を使用すること

無垢材を多用する家を考えている人にとっては、無垢材(天然木化粧合板)に一部や大半を変更することでコストを下げる事が可能だ。

突板合板とは、合板に美しい天然木をスライスして貼り付けたもので、価格が無垢材よりも安く、反りなどの変形が少ないなどのメリットがある建材だ。

合板であるものの、表面に美しい天然木を貼り付けているため見た目は天然木である。

デメリットとしては、ホルムアルデヒドが気になる人もいると思うが、それについては、それぞれの建材にホルムアルデヒドの等級などが表示されているため、それらを確認すると良いだろう。

7.外壁材や内装材などの建材の種類を少なくすること

多くの種類の外壁材や内装材などの建材を使用するとデザイン性の高い住宅ができる反面、大量に一括で仕入れることが難しかったり、無駄になる部分も多かったりでコスト高になりがちだ。

コストを下げるためには、外壁材や内装材の種類をなるべく絞り、種類を少なくすると良いだろう。

たとえ、種類を少なくしたとしても、美しく統一することができるならば、デザイン上で統一感が取れているように見えて、美しく見えるだろう。

8.不要な窓をなくす

窓があればあるほど明るい家になるものの、余計な窓はコストがかかるし、断熱の面でも家全体の断熱性能を落としてしまう。

光を採る、風を通すなど窓1つ1つについて役割を再度確認し、不要な窓についてはなくしてしまうのもコストを削減する上では有効な方法だろう。

9.風を取り入れない窓についてはFIX窓(はめ殺し窓)にしてしまう、開閉が必要な場合でも窓をFIX部分と開閉部分に分ける

窓のコストを考える上では、上記のとおり、必要のないものについてはなくすというのが1つであるが、もう1つの方法としては開閉できる窓をFIX窓(はめ殺し窓)にしてしまう方法があるだろう。

開閉できるタイプに比べてFIXタイプの方がコストが下がるため、通気に必要のない窓については、FIX窓にしてしまうと良いだろう。

また、大きな面積の開閉窓についても、全て開閉式とするところを一部開閉式として、残りの部分をFIXにすることで、大きな開閉式の窓を1つ用いるよりもコストが下がる場合もあるだろう。

10.オーダーメイドの家具や収納を既製品のものに変更する

大量生産でコストダウンできる既製品のものと異なり、家具職人や大工が関わるオーダーメイドの家具や収納はやはり割高になりやすい。

重要な箇所とそうでない箇所に分け、重要でない箇所における収納や家具は、既製品を取り入れることで、建築費のコストダウンを行うことが可能だろう。

11.和室を洋室の畳コーナーに変更する

私も含め、家には畳の和室があった方が良いと言う人も多いだろう。

しかし、洋室と比べると和室はどうしても割高になってしまう。
そこで、完全な和室ではなく、洋室ベースとした畳コーナーにすると良いだろう。

畳コーナー用の畳や、畳の小上がりは既製品も数多くあるので、それらを上手に選ぶことでコストダウンできる場合もあるだろう。

12.トイレをタンクありトイレにする

現在トイレで人気のあるのが、タンクレストイレだ。見た目もスタイリッシュでおしゃれだ。

しかし、タンクありトイレとタンクレストイレを比較すると10万円程度の差になってしまう。

もしも、トイレが2つある場合は、20万円の差だ。

タンクレストイレによほどのこだわりがない場合は、タンクありトイレを選ぶのも1つの方法だ。

または、来客の割合も多い、1階のみなどリビングに近い部屋のトイレをタンクレスにするというのも良い方法だろう。

13.LED電球は必要な箇所のみにする

省エネで長寿命のLED電球が最近は人気だ。

量産されるようになり、コストが大分下がってきたとはいえ、まだ普通の電球と比べると高価だ。

家全体でLEDを考えていた人は、LED電球を必要な箇所のみとすることで、その分コストを抑えられるだろう。

必要な箇所というと、取り替えが難しいところなどで、そのような箇所に優先してLED電球を使用するとよいだろう。

14.優先順位ランキングを作成し、優先度合いの低いものから手間のかからない安い建材、住宅設備に変更していく

どうしてもコストが下がらない場合、最後には、建材や住宅設備の優先順位を元に、より汎用品で安価なものに切り替えていく必要があるだろう。

そのためには、家族でそれらの優先順位について話し合い、優先順位ランキングを作成することが必要だろう。

そして、ランキングが完成すれば、下位のものから順番に安価なものに切り替えていくと良いだろう。




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