15分でわかる!安くて評判のよいハウスメーカーや工務店の選び方・探し方4つと設計力のあるハウスメーカー・工務店・建築家を完成見学会で見分ける10のポイント

サイトマップ(記事一覧)はこちら

この記事の内容


よい家が建つかどうかは選ぶハウスメーカー・工務店で決まる

家を建てるにあたって(またはリフォームする場合であっても同じだ)、最も重要なことは何か?と問われると、「どのハウスメーカー・工務店で家を設計し、どのハウスメーカー・工務店で家を建てるか?ということに尽きる。」と答えるだろう。

大手のハウスメーカーであっても、基本の間取りなどを本格的な設計前に考えるのは設計士ではない担当の営業マンである場合が多いし、実際に家を建てるのは下請け、孫請けの工務店である。

したがって、有名で坪単価の高いハウスメーカーに依頼すれば必ずよい家が建つかというとそうではないのだ。

また、工務店に依頼する場合であっても、工務店の規模や得意分野などが工務店によって全く異なるため、ちゃんとした工務店を見つけなければ本当によい家というのは建たない。

どうすれば安くて評判のよいハウスメーカー・工務店を自分で選ぶことができるか?

はたしてどうすれば安くて評判のよいハウスメーカー・工務店を自分で選ぶことができるのだろうか。

今回は、安くて評判のよいハウスメーカーや工務店の選び方・探し方について考えてみよう。

安くて評判のよいハウスメーカーや工務店の選び方・探し方

選び方・探し方1 インターネットでハウスメーカーや工務店を決めてしまわない

まず、踏まえておきたいこととして、「インターネットで安くて評判のよいハウスメーカー・工務店を見つけることはできない」ということがある。

インターネットは、安くて評判のよいハウスメーカー・工務店の当たりをつける(候補を探す)ためだけに使用するのだ。

その理由としては、インターネット上のハウスメーカー・工務店のホームページにはよいことしか乗っていないので参考にならないということがある。

また、インターネット上には、ハウスメーカーならまだいいが、工務店の情報となると情報の数自体もとても少なくなってしまう。

時折トラブルの情報などは書き込まれることはあるものの、本当によかった事例・評価・評判などは載っていない場合も多い。

したがって、インターネットだけでハウスメーカーや工務店を決めてしまうことはとても危険なことなのだ。

選び方・探し方2 住宅展示場をまわらず完成見学会をまわる

普通の場合、家を建てることを決めた人はどこに行くだろうか?多くの場合、そのハウスメーカーや工務店の住宅展示場ではないだろうか?住宅展示場は、家を建てるために夢を見て、わくわくするためにはいい場所だ。

しかし、それだけに過ぎず、多くの場合、住宅展示場はほとんど参考にならない場所だとも言える。

その理由としては、住宅展示場は実際に建つ家とはかけ離れすぎているところがある。

例えるならば、軽自動車を買うのに、オプションたっぷりの超高級車の試乗をしてから軽自動車を購入するようなものだ。

住宅展示場ではそのハウスメーカーや工務店の実力というのも詳細にはわかりづらい。

そのようなことから実際に見に行くべきは、住宅展示場ではなく、完成見学会だ。

住宅の完成見学会は、そのハウスメーカー・工務店の本当の実力・評判を確認することができる場所

完成見学会は、自分たちと同じような人が実際に建てた家を見ることができる場所だ。

見学会自体は、見学期間がとても短いなどのデメリットもあるが、最もそのハウスメーカーや工務店の実力や評判を確かめるには最適なのだ。

少し時間はかかるが、ゆっくりと完成見学会をチェックしていくことは、そのハウスメーカー・工務店の本当の実力・評判を確認することができるだろう。

もちろん、お金に糸目をつけないで超高級住宅を購入しようとしている人は住宅展示場でもいいのかもしれないが、そのように人にも完成見学会に行くメリットは多い。

普通の住宅や安い住宅の施工レベル、デザインレベルを確認するためだ。

普通の住宅でレベルが高いハウスメーカー・工務店は、もちろん高級住宅でもレベルは高くなるためだ。

選び方・探し方3 営業マンがすぐに間取りを決めてしまうようなハウスメーカー・工務店は選ばない

家の形や間取りを決めてしまうことなどの設計に関わることは、すぐ簡単に行えることではない。

設計全体をまじめにやって、本当に家族にあったよい家を建てたいと考えた場合、設計士に依頼したとしても半年程度かかる場合だって普通にあることだ。

それなのに、ハウスメーカーや工務店の中には、相談した当日や数日で間取りを営業マンが書き上げてしまうようなこともありうる。

そんな短期間でできた間取りには大きな問題が数多く含まれている可能性が高い。

例えば以下のような問題だ。

  • 現地の土地形状や各種の条件等も実際に見ないで間取り等を考えた場合、その土地形状や土地の気候(日照等)・隣家の状況等に合わない家ができる可能性が高い。
  • 隣近所の家等を実際に見ないで間取り等を考えた場合、後々建築時に隣近所とトラブルになる可能性がある。
  • 家を建てる施主の希望や動線・家事動線などをしっかり把握せず間取り等を考えた場合、入居後に使い勝手等で多くの問題が発生する可能性がある。

例えばこのような問題があるだろう。

何十年にわたって一生住む家なのに、1日で、または数日の打ち合わせで間取りを決めてよい家が建つだろうか?その可能性は高くないのではないか。

実際は、設計を行う人と施主の間で何回もアイデアを練りつつ、それをイメージして再検討したり、ときには問題等を頭の中で相応の期間寝かしたりすることも必要だったりするものだ。

場合によっては建築家へ依頼することも

ハウスメーカー・工務店の設計が短期間過ぎて、施主の要望を十分に反映してくれない場合と判断した場合は、建築家に依頼するのがよいだろう。

もちろん、建築家へ依頼する場合も事前に設計にかかる期間を確認することだ。

複数の建築家を確認し、可能な限り長く設計期間をとって話をじっくり聞いてくれる建築家を選ぶべきだ。

なお、もちろんのことであるが、建築家に設計を依頼する場合、数百万円以上の設計料や工事監理料が発生するだろう。

しかし、自分の経験上もそうだが、優れた建築家に依頼することで数百万円以上のコストが浮かせる場合だってあるし、それ以上に家がとことん考え込まれて作り込まれていくので、住みやすい家ができるというメリットも大きい。

また、工事の監理もしっかりしてもらえるような建築家であれば、手抜き工事に対する不安も払拭することもできる。

ハウスメーカー・工務店に設計を行ってもらい設計料を浮かせるというアイデアもあるのだが、それよりも優れた建築家に依頼するというのは、かかる設計料の何倍のメリットが生じる場合もあるのだ。

選び方・探し方4 設計力のあるハウスメーカー・工務店を完成見学会で見分ける

完成見学会では、設計力のあるハウスメーカー・工務店を見分けるために以下のようなポイントに注意して見てみるとよいだろう。

見分けるポイントについては、ハウスメーカー・工務店だけでなく、建築家を見分けるような場合でも同じとなるだろう。

自分の家を設計してもらうときにも使える!設計力のあるハウスメーカー・工務店・建築家を完成見学会で見分ける10のポイント

ポイント1 照明
  • しっかりとした照明計画をもとに照明が設置されているか?
  • 明るさはどうか?明るすぎず、暗すぎず、部屋ごとの必要な明かりが確保されているか?
  • 明かりが全体の雰囲気を交わしていないか?
  • 場所によっては、センサー式や調光式の照明器具が使用されているか?(防犯や一時的に立ち寄る場所などはセンサーライト等も有効)

照明は、優れた設計力のあるハウスメーカー・工務店・建築家を見分けるときに、簡単に見分けのつく最も重要なポイントとなる。
優れたハウスメーカーや工務店、建築家は照明で手を抜かないからだ。

よくあることかもしれないが、照明が部屋の中心にシーリングライト1つというのはここではあり得ないことだ。

シーリングライト1つでは、インテリアにあたる光の強弱がつけられず、どんなによい家であってもきれいに、または高級感があるようには見えないからだ。

優れた設計者は、照明計画にあたって、ダウンライトやスポットライト、間接照明を効果的に利用し、手間を惜しまず照明の計画を練る。

エクステリアとインテリア同様に照明は重要な要素であり、優れたインテリアを作り上げるには優れた照明計画が必須だ。そのため、完成見学会では、まずは照明から確認すべきだ。

また、できればであるが照明を使用できるような比較的暗い時間帯やくらい曇りの日に行くことも1つの手だ。

ポイント2 間取り
  • 広々とした空間が感じられる間取りになっているか?閉鎖的な空間になっていないか?
  • 回遊性はあるか?一方通行ではないか?
  • 天井高は高いか?(高いほど広々と感じられる)
  • 照明がなくとも明るいか?
  • 風通しはよいか?
  • 窓や建具などの使い方は、広々とした空間を感じるために効果的に使われているか?センスがよいか?それぞれ(窓等)の高さなどは高いか?
  • 見せるエリア(パブリックな場所や収納)と見せないエリア(プライベートな場所や収納)に分けられて考えられているか?
  • 家事動線を意識した間取りになっているか?日々の家事が最低限の動作で行える家事動線となっているか?

完成見学会で確認するにあたって、照明に次いで最も重要であるのが、「間取り」についてだろう。

同じ土地であっても、設計者によって全く異なる間取りになることはよくあることだ。

上にあるような項目を中心に確認してみると、設計者の設計力の有無が何となくわかってくることだろう。

ポイント3 建具
  • 建具は既製品か?それとも製作建具か?(一般的に製作の方がデザインの統一感はとれる)
  • 大きさは?(一般的に大きい方が存在感は出る。
  • 建具の開閉はスムーズか?レール等の部品の動作等に安っぽさはないか?
  • 建具の作り込みは丁寧か?

家の内部の引き戸等の建具は、一般的にハウスメーカーであれば建材メーカーの既製品、工務店や建築家であれば、独自に製作した製作建具または既製品となってくるだろう。

家の内部のインテリアに統一感をもたらし高級に見えるのは、多くの場合建具を独自にデザイン・製作した場合だ。

完成見学会では内部の戸についても、既製品なのか製作なのか?または、その精度、デザイン等について確認することでその、ハウスメーカー・工務店・建築家の設計の力量が見えてくるだろう。

ポイント4 家具
  • 製作家具の有無とその質感
  • 収納家具などは実際の動作(開閉等)をして品質を確かめる
  • より高度ないすやテーブル・ソファなどの家具製作・提案が行えるか?

棚等の収納家具だけではなく、より高度ないすやテーブル・ソファなどの家具製作・提案を実用的な価格でトータルに行えるようなハウスメーカーや工務店、建築家は、レベルが非常に高いと言える。

家具はまた家とは異なり、相応の興味や知識、技術を必要とするところがあり、レベルの高い家具を作れるような工務店などは、家づくりのレベルも同様に高い可能性が高いからだ。

完成見学会に行く際には、そこに一緒に展示されている家具についても注意深く確認してみるとよいだろう。

ポイント5 床
  • 床材(フローリング)は無垢か?複合フローリングか?
  • 床材の色合いはどうか?明るいか?暗いか?
  • 床材の高級感・足触りはどうか?
  • メンテナンス性はどうか?

無垢の床板と複合フローリングを比較した場合、一般的に効果で高級感があるのはやはり無垢の床板だ。

完成見学会ではどのような床板を使用しているのか?入居後のメンテナンスなどにも配慮されているか?について確認しておくとよい。

ポイント6 壁
  • 壁の仕上げは何で行われているか?壁紙等のクロスか?漆喰など左官仕上げか?それとも塗装か?
  • 床材と壁の色がマッチしているか?

壁は、多くの場合、壁紙(クロス)だったり、左官仕上げ(漆喰などの塗り)だったりするだろう。

一般的に手間がかかって高級で機能的にも優れているのは左官仕上げ(塗り)となる。

どこまで壁にこだわっているか?または、床材とのマッチしているか?について確認しておくべきだろう。

ポイント7 キッチン
  • キッチンは造作か?それとも既製品か?
  • どのメーカーのキッチンを使用しているか?
  • キッチン・シンク等の広さは十分か?
  • 水栓金具や食洗機は、機能とデザインが両立しているか?

キッチンの優れた造作ができるようなハウスメーカーや工務店、建築家などはやはり設計力があると言える。

もちろん、施主の予算等の理由により既製品となってしまう場合もあるが、その場合でもでのメーカーを使用しているか?キッチン全体、またはダイニング、リビングとのマッチはできているか等について確認しておくとよい。

ポイント8 階段
  • 上りやすいか?
  • 子どもや高齢者にとって危険な箇所はないか?
  • 手すりの設置等事故が起きない工夫があるか?

階段は、そのホームメーカーや工務店、建築家の安全に対する意識を確認することができる。

家は、住んでいる人はもちろんのこと、それ以外にも多くの世代の人が訪れるものだ。

あらゆる人、世代等に優しく安全な階段を作る設計者は、階段だけでなく家全体を優しく安全に設計できる人だろう。

ポイント9 断熱方法
  • 断熱の方法は「充填断熱」か「外張り断熱」か?
  • どの断熱方法が得意なのか?

新しく家を建てて、そして住んでみて一番関心する、またはがっかりするのが断熱に関わることだろうと思う。

断熱は、家の内外において目に見える部分ではないものの、入居した後に一番影響の大きい部分だ。

断熱性能の低い家を建ててしまった場合の問題は大きい。

電気代、燃料代等の冷暖房のコストが多くかかるだけでなく、場合によっては体調まで崩してしまう場合もあるだろう。

この断熱については、はっきりと見えない部分ではあるが、どのような断熱方法が得意なのか?または、断熱性能の部分に関するこだわりについてしっかり確認しておくとよいだろう。

ポイント10 その他インテリア
  • 幅木・建具枠・廻り縁の使い方(あえて見せるデザインか?シンプルなデザイン重視で見せないか?)
  • 収納は十分?不足していないか?

その他にも上記のようなポイントがあるだろう。

よいハウスメーカーや工務店・建築家を探し当てれば家づくりの半分は終わる

よいハウスメーカーや工務店・建築家を探し当てた後は、施主としての要望をわかりやすく整理して設計者に伝えること、そして予算に応じて優先順位を策定し、家づくりにかかるコストを適正な水準に下げていくことなどのタスクが待っている。

しかし、上でも書いたように、よいハウスメーカーや工務店・建築家を探し当てれば家づくりの半分は終わるといっても過言ではない。

なぜなら家づくりに大きな失敗をする可能性が大幅に低くなってくるからだ。

それぐらい、よいハウスメーカーや工務店・建築家を探し当てることは重要と言える。

ここで書いた内容が少しでもこれから家を建てようとしている人の参考になれば幸いだ。




サイトマップ(記事一覧)はこちら
Amazonで「新築」関連について調べる