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この記事の内容
時々、住宅メーカーや住宅の広告を見て、「この家は(本体工事費で)1,000万円です」のような広告を出していることがあるが、こういった広告は本当に1,000万円なら1,000万円で、家が建つのだろうか?と疑問に思うことはないだろうか。
答えはノーだ。
家を建てるために必要な費用は本体工事費や別途工事費、申請や登記ローンにかかる手数料、引っ越し費用や、不動産取得税や固定資産税などの税金などの諸費用、そして設計料や工事監理料など、その他に多くの費用がかかる。簡単にそれらの概略を説明すると以下のとおりだ。
■建築にかかる工事費用
家づくりにかかる費用はというと、まず工事費が本体工事費と別途工事費とに分かれる。
本体工事費
本体工事費とは、名前のとおり建物本体のための工事費用で、基礎工事から屋根の工事、内装工事など建物本体の工事をするための費用だ。
別途工事費
別途工事費とは上記の本体の工事費とは別にかかる工事費のことである。
例えば、建物を建てる前に古い家があったとすればその解体の費用がかかるし、地盤に問題があれば地盤改良工事も必要になる。また照明器具の設置や、エアコンなどの空調機器の設置のための工事費、屋外の電気工事費などがある。
上記の例のように、通常広告などに家の坪単価や費用が載っていたりするが、それは本体工事費のみで総建築費用の7割から8割くらいであると考えておいた方が良いだろう。
続いて必要なのが、設計士に支払う設計料だ。正確には設計士に支払うのは設計料の他、工事監理料がある。
工事監理料とは、設計した家がしっかりと工事されているかどうかを、監督する仕事に支払う対価である。
その他に必要であるのが家づくりにかかる色々な諸費用だ。
例えば、税金。不動産を取得するときには不動産取得税がかかるし、その他不動産に関わる税金として、固定資産税、都市計画税、登録免許税、印紙税などがかかってくる。
そして工事に関わる費用として、地鎮祭の費用、上棟式の費用、建築確認の申請料などが必要になる。
その他登記に必要な費用や、ローン関係の手数料、引っ越しのための費用など多くの諸費用がかかることも考えておく必要があるだろう。
こういったことから大体の家づくりの目安として、例えば、本体工事費が2,000万円の家をイメージしてみよう。
かかるものとして1番大きなものは別途工事費で、2割程度、 400万円かかる計算となる。
また設計士に支払う設計料や工事監理料として1割程度の200万円、その他の諸費用として5%程度の100万円、これらを総合計すると2,700万円となる。
設計士に依頼する場合、本体工事費と別途工事をセットにしてオーダーすることができるので、ある程度問題はないと思う。また設計料についてもその家の費用の1割くらいを見ておけばいい(あまり安過ぎる家の場合は、1割を超える場合もあるだろう)のであまり問題はないかもしれない。
問題は諸費用(上記の例では100万円の部分)だろう。
意外とこれらの部分については、予算に入れて考えていない人も多いと思うので、実際のそのときになってあわてないように準備しておく必要があるだろう。