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この記事の内容
- 1 最初の見積もりからが勝負。一戸建て建築のコストダウン
- 2 一戸建ての建築でコストダウンする12の方法
- 2.1 方法1 オーダーではなく既製品やよく使用される汎用品を使う
- 2.2 方法2 造作のキッチンや洗面台、造り付け家具をオーダーする場合は、できる限りシンプルなつくりにする
- 2.3 方法3 無垢の板を使う場合は必要な場所のみ使う
- 2.4 方法4 内装・外装の仕上げを統一して、使う材料を統一する
- 2.5 方法5 自分で手軽に変えてネットで安く買えるものは自分で購入する
- 2.6 方法6 エアコンや食洗機は、後で家電量販店で購入する前提で設計してもらう
- 2.7 方法7 内装のペイントやニス塗り、ワックス塗りなどを自分たちでやる
- 2.8 方法8 外装の芝の植え込み、砂利しき、樹木の植え込みなどは自分で行う
- 2.9 方法9 LED電球と蛍光灯照明を上手に使い分ける
- 2.10 方法10 壁材に安価なビニールクロス、床材にクッションフロアを使用する
- 2.11 方法11 照明や窓の数を抑える
- 2.12 方法12 バス・トイレ・キッチン設備の機能を抑える
- 3 施主が手をかけた分だけ安く良い住まいが手に入る
最初の見積もりからが勝負。一戸建て建築のコストダウン
特に一戸建てを建築士にお願いするような人は、事前に多くを考えている人も多く、「あれやりたい」「これをやりたい」のような希望事項というものもたくさん持っているだろう。
しかし、それを全部盛り込むと、最初の見積もりで予算オーバーとなることも多いだろう。
多くの場合、「もっと予算があれば…?」ということになるだろうが、別の見方をすればここからが勝負(チャンス)であるとも言えるだろう。
何も考えずに要望を削除していくのではなく、コストダウンを工夫して、頑張れば頑張るほど、自分たちの要望も叶えることができるからだ。
ポイントは、自分たちが重要と考えていないところのコストをいかに減らして、自分たちの要望の箇所にお金をかけられるかだ。
そのために使えるコストダウンの方法についてここでは考えてみたい。
一戸建ての建築でコストダウンする12の方法
方法1 オーダーではなく既製品やよく使用される汎用品を使う
家の材料としては、何でもオーダー品を使うよりも既製品や汎用品を使った方がコストが抑えられる。
例えば、以下のようなことがあるだろう。
- 高価な壁材をやめて、安いビニールクロスを使用する
- 珪藻土をやめて、カルシウム等を原料とした吹き付けの壁材を使用する。
- 窓のサイズは特注にせず、汎用でよくあるサイズにする。
- 玄関ドアやあらゆるドアは、オーダーを止めて既製品を使用する。
- オーダーの作り付けの家具はやめて既製品を使用する。
- 造作のキッチンを止めて既製品にする。
- 造作の洗面台を止めて既製品の洗面台にする。
- お風呂には既製品のユニットバスを使用する。
それらの工夫があるだろう。確かにオーダー品は格好いいものだが、こだわるところはオーダーでこだわり、こだわらないところは既製品を上手に使うべきだ。
方法2 造作のキッチンや洗面台、造り付け家具をオーダーする場合は、できる限りシンプルなつくりにする
どうしてもキッチンや洗面台、その他の造り付け家具をオーダーしたいという場合もあるだろう。
そのような場合は、できる限りシンプルなつくりにすべきだ。
余計な引き出しや扉がなるべく多くならないようなデザインに変更したり、家具職人ではなく大工仕事でつくれるような簡易な家具にすることもアイデアの1つだ。
方法3 無垢の板を使う場合は必要な場所のみ使う
無垢板のフローリングなどはとても気持ちがいいし、そういったことからとても人気が高い。
しかし、多くの場所に無垢板を入れれば入れるほど値段が上がってしまうのがネック(デメリット)だ。
そこで、コストを下げるためには、必要な場所にのみ無垢板を入れて、後の箇所は合板をうまく活用すべきだ。
合板としても、例えば、安価に手に入りやすい、シナベニヤやポリ合板などを場所に合わせて使うようにすればよいだろう。
またシナベニヤを使用する場合は、ニスを塗って使用すると思うが、そのミス塗りを自分たちでやるとさらにコストが下がるだろう。
方法4 内装・外装の仕上げを統一して、使う材料を統一する
内装や階層で場所によって仕上げを変えると、材料に別々のものが必要となったり、手間が増えたり、コストも増してしまう。
できる限り、内装は内装で、外装は外装で統一して、デザインや材料を統一するとよいだろう。
統一すれば大量に仕入れられるため、材料費にかかるコストを下げられる期待もできるだろう。
方法5 自分で手軽に変えてネットで安く買えるものは自分で購入する
多くの設備の購入は、施行する工務店に任せるべきだが、自分で購入した方がコスト面で安くなるものもあるだろう。
例えば内装では、照明や電球、蛍光灯、取っ手やトイレのペーパーホルダー、収納棚などの家具、一般的な形状(琉球畳ではない)の畳、エアコンなどの家電、などがあり、外装では玄関照明、門灯、砂利、植木などだ。
マリンライトやデザイン性の高い照明も探してみると、たくさんインターネットなどに出回っており、価格を比較することで安く手に入れることも可能だろう。
安く手に入れるだけでなく、家のデザインについてもオリジナリティーが生まれるため、手間が多少かかるかもしれないが、効果としては大きいだろう。
方法6 エアコンや食洗機は、後で家電量販店で購入する前提で設計してもらう
エアコンや食洗機なども、やはり、家電量販店で購入した方が安く買うことができる。
最初からビルトインなどで設置したりすると、費用もかかるし、故障したときの交換などもコストがかかり難しくなることも多い。
最初からビルトインにした方が見た目が良いのはメリットであるが、かかる費用やメンテナンスを考えると、やはり後付け前提で準備したおいた方がよいだろう。
方法7 内装のペイントやニス塗り、ワックス塗りなどを自分たちでやる
家を建てることは、多くの職人の関わることで、自分たち素人にとっては、ほとんどのことが難しいことばかりだ。
しかし自分たちでもできることがある。内装のペイントやニス塗り、木床のワックス塗りなどだ。
それらは、他と比べて、それほど難しいものではないが、自分たちでやることで確実にコストを下げることができる。
それだけではない。
家つくりに積極的に関わることで、その家に対して愛着を持つことにもつながるだろう。そういった面で、コストが下がること以上のメリットとなるだろう。
方法8 外装の芝の植え込み、砂利しき、樹木の植え込みなどは自分で行う
外装における芝の植え込みや、砂利を敷いたり、樹木を植え込むことなどは、自分たちで十分に可能なことだ。
ネット通販などを利用することで、それらを安く購入することが可能だし、自宅まで配達してくれるため、ホームセンターで購入するよりも手軽で良いだろう。
方法9 LED電球と蛍光灯照明を上手に使い分ける
省エネで電気代の節約になるLED電球などの照明器具が高い人気だ。
せっかく家を建てるのだから、それらをLED照明で統一したいと考える人も多いだろう。
しかし、家つくりのコストを下げるという意味では、LED照明と蛍光灯照明を使い分けるのがベストだ。というのも、LED照明まだまだ高価だからだ。
具体的には、交換が難しいところや、頻繁にオンオフが発生するところは、LED電球(センサーによるオートオンオフをも含めて)を使い、そうでないところや、光量がそれなりに必要なところについては、蛍光灯を使うのが良いだろう。
気になる電力コストも、オンオフを頻繁に行わないところや、大光量が必要なところであれば、蛍光灯と比べてもそこまで大きな差はつかないだろう。(やはりLEDの方が省エネではあるが…)
方法10 壁材に安価なビニールクロス、床材にクッションフロアを使用する
ビニールクロスやクッションフロアについては、汎用品であれば比較的安価な住宅建材だ。
こだわりのある箇所については、壁材や床材について高価な素材を使っても良いがそうでない箇所については、ビニールクロスやクッションフロアなどの汎用品を使うことでコストを下げられる場合もあるだろう。
統一感を損なう恐れもあるが、コストを下げる必要があるときは、方法の1つとして考えてみるべきだろう。
方法11 照明や窓の数を抑える
これはやり方によっては、日当たりや通風に悪影響が出てしまう恐れがあるため、高度なテクニックが必要ではあるが、必要でない窓や照明については、できる限り減らしていくことで、その分コストを抑えられるだろう。
また間取りについては、窓のサイズを小さくしたり、はめ殺しにしたり、もしくは引き違い戸にすることでコストを安くすることも可能だ。
方法12 バス・トイレ・キッチン設備の機能を抑える
なかなか、気に入った設備の機能を落としたり、ランクを下げることは気が進まないものだ。
しかし、コストを下げる方法が他に残っていないようなときは、選択肢として検討すべきであろう。
お風呂の浴室乾燥やトイレの機能など、つけられた機能について、本当に必要か再度考え、いらないものについては、機能を外すことでコストが抑えられるだろう。
施主が手をかけた分だけ安く良い住まいが手に入る
上記を見ていると、施主が手間をかけた分だけ家は良くなり、安く手に入ることがわかるだろう。
とても大変ではあるが、その分のメリットも大きいので頑張ってみる価値はあるのではないだろうか。